「井原要約筆記クラブの活動」

井原要約筆記クラブ 松本直也

 皆様、いかがお過ごしでしょうか。2024年が始まっています。年明け早々に能登半島では、痛ましい大災害が発生し大きなショックを受けています。被害のあまりの大きさに未だに支援の手が行き届いていない現状がある様子を見るにつけ、災害弱者といわれる人たちの日常を心配せずにはいられません。春の気配が感じられる日もあれば、寒さで震えるような日もあり、被災地ではどのように生活が営まれているのかと案ずる毎日です。いつどこで起きるかわからない災害に日頃からの準備と心構えを家族で、ご近所同士で共通認識を持っておくことも重要だと改めて感じています。新型コロナウイルスは感染症としての扱いが二類から五類に変更され、感染症対策は引き続き必要となっています。注意しながらですが日常生活がかなり元に戻ってきているように感じます。地域での行事なども復活しています。

 さて、井原要約筆記クラブは発足から29年目に突入しました。気が付けば四半世紀が過ぎ歴史を感じるとともに、これまで続けてこられているということに対し少しは利用者の役に立っており、私たちの活動の必要性を感じてくださっている人たちがいらっしゃるのかと思っています。クラブ内部にはここ数年、大きな変化はありませんが、今まで通り一生懸命続けていくことが大事なのだと改めて認識をしているところです。

 要約筆記の派遣の依頼は新型コロナ感染症発症の前の状態に戻ってきています。さらに、今年度は新規の派遣が増え、月によっては派遣に追われる日が続くこともありました。少しずつですが行政や、行事主催者の中に要約筆記の必要性が広まってきているように感じます。私たちにとっては励みになり嬉しいことです。クラブとして学習会などで知識、技術の研鑽に励み、今後も派遣依頼にしっかりと対応できるようにしていきたいと思っています。学習会開催は月2回、土曜日の午後行っています。要約筆記者としての基礎基本の再確認、派遣を想定した学習など、少人数ながらも一回一回を充実したものにしようと奮闘しています。要約筆記奉仕員の養成講座は今年度も社会福祉協議会、県要連のご協力により開催されました。しかし、ここ数年は受講希望者がなかなか集まりません。そのような現状でも、少ない受講希望者で何とか開催出来ていることは嬉しいことです。今年も開講でき毎回熱心に学んでいただき、先日無事に修了していただけました。この勢いで次のステップに進んでいただき新しい仲間ができることを期待しているところです。これからも井原要約筆記クラブが必要とされるようクラブ員一同頑張っていきます。ご支援、ご協力をよろしくお願い致します。