「共生社会を目指して」

公益財団法人岡山県身体障害者福祉連合会 会長  藤田   勉

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 私たちの生活に大きな影響を及ぼした新型コロナウイルス感染症も5類感染症へ変更となり、昨年の連合会事業はコロナ禍以前と同様に実施することができました。皆さま方から深いご理解とご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
 私たち、公益財団法人岡山県身体障害者福祉連合会は、障害者が生きがいと希望を持って活き活きと暮らせる「共生社会の実現」を目標として事業や活動を行っています。
 障害者福祉の目的は、障害者は社会的弱者であり公的な支援の庇護のもとにあるという「障害者保護」から、障害者の自助に対しての「公的・社会的支援」、さらに、障害を持っていても自己決定に基づいて社会活動に参加していく「障害者自立」、そして、現在は障害の有無によって分け隔てられることなく共に支えあい、安心して暮らせる「共生社会の実現」へとその目的は時代の流れとともに変遷しています。
 こうした中、令和6年4月から改正障害者差別解消法が施行され、これまでの公的機関に加え民間事業者においても障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されます。また、障害者基本法に基づく「国の第5次障害者基本計画」が策定されたことなどを踏まえ、本県においても新たに「第5期岡山県障害者計画(第7期岡山県障害福祉計画)」がスタートします。
 私たちは障害当事者団体として、この改正法に基づく取り組みや県計画目標が円滑かつ確実に実行されるよう働きかけることが重要です。当連合会としても障害者団体や県、市町村などと連携を図りながら「共生社会の実現」へ向け、障害者福祉の更なる向上のため「心のバリアフリー」の普及にも取り組んでいく所存であります。「人と人との結びつき」の大切さを改めて感じたコロナ禍を経て思うことは、公益法人として県内すべての障害者の自立と社会参加促進を進めるためには、一緒に相談し一緒に考えていくことが必要だということです。会員皆さまのお声を聞かせてください、困ったことがあれば連絡してください。お互いに連絡を取り合い、私たちの連携を強めていきましょう。
 令和6年は「辰年」。「活力が旺盛になり、大きく成長し形が整う年」と言われています。会員団体の皆さまと一緒に連合会が活性化し成長するよう願っています。
 結びに、皆さまにとってこの新しい年がすばらしい年となりますよう、心からお祈りいたします。

※県身障連合会機関誌「はばたき」(令和6年1月5日発行)より転載