「要約筆記を思う」

玉野要約筆記サークル 春名町子

 今年は思いのほか長く楽しめた桜も散り、新緑が眩しいころとなりましたね。初夏です。すがすがしい季節を実感しています。日本には四季がなくなり、二季となってしまったと嘆く声もありますが、この時期には季節の移ろいが感じられて、ホッとします。

 さて、たまの要約筆記サークルの活動を語るうえで絶対に外せないのが、「ちょこっと体験会」です。3年前から年2回実施してきました。

 知らない人が多すぎる要約筆記のことを多くの人に知ってもらうために、体験会をしたらどうかとメンバーの一人から発案がありました。当サークル所属の少ないメンバーでもできるかな?と少し不安もありましたが、今では、サークル最大のイベントとして定着しつつあります。

 色々な機関にも働きかけを行ったところ玉野市後援、玉野市教育委員会後援もいただけました。広報「たまの」、市ホームページにも掲載されるなど、協力態勢も整ってきました。

 案内チラシ作りに始まり、市内全域への配付、掲示、声掛けもメンバーで頑張りました。当日の運営プログラムの割り振り、担当決めと続き、リハーサルも行います。誰でも参加しやすい体験会を目指して、頑張ってきました。回を重ねるごとにより良い体験会となったように思います。終了後の達成感が次回へのさらなる挑戦につながっています。

 目に見える体験会の成果もありました。若い方の参加もあり、毎年開催の玉野市奉仕員養成講座の受講、さらに修了後はサークル加入につながっています。4名のサークル加入がありました。やる気のある方たちばかりで、メンバーの励みになっています。

 仲間を増やす活動もしながら、個人のレベルアップも図らなければなりません。私たちのサークルでは、月に2回定例的に勉強会を開いています。ロール書き、ノートテイク等実技の向上、知識の習得に努めています。

 外部講師を招いてステップアップ講習会を開くこともあります。昨年は県登録指導者講師団から佐藤講師を招き開催できました。定例勉強会とは違い、背筋を伸ばして久しぶりの外部講師からの講習を受講できて、とても勉強になりました。

 今年度もまた、開講できるようで、楽しみにしています。メンバー全員で参加して実りある学びにしたいです。もちろん、普段の学習は大切ですが。

 要約筆記は本当に難しく、責任の重い活動です。正確に伝えるためには努力は欠かせません。一人ひとりがまずは自身の力をあげていかなければなりません。「道は遠く険しい」と養成講座受講初日に教えられましたが、本当にそのとおりです。甘い考えを捨てて、対人支援者として一人でも多くの人の役に立てるようサークル仲間と共に研鑽を重ねていきたいと思っています。