岡山難聴2016年12月号巻頭言

共生社会の実現をめざして
     岡山市保健福祉局 障害福祉課 課長 近藤雅明

 平成28年4月1日から岡山市障害福祉課長を拝命しております近藤でございます。
平成28年3月まで7年間、岡山市障害者更生相談所に在籍し、身体障害者や知的障害者の方々の相談・判定並びに身体障害者手帳・療育手帳の交付などに携わっておりましたこともあり、前職の経験も活かしながら、職務に努めてまいりたいと思います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 さて、皆様ご存じのとおり、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)が本年4月1日から施行になりました。この法律の柱となるのは、不当な差別的取扱いの禁止と合理的配慮の提供です。
自治体に対しては、差別解消のための環境整備や支援措置等が求められています。これを受けて岡山市では、職員対応要領を作成するとともに、職員研修などの機会を通じて全職場に周知を図りました。また、条例設置された「岡山市障害者差別解消地域支援協議会」が本年度から稼働を始めたところです。
 難聴等の方への意思疎通支援としましては、要約筆記者の派遣事業等を従来から行ってきたところです。障害のある方の自立や社会参加の促進に向け、今後ますます派遣要請は増えてくるものと思われ、それに対応できるよう努めていきたいと思います。
 最後になりましたが、本年7月に相模原市において大変悲惨な事件が発生し、同時に障害者に対する差別的言動が問題になったことは記憶に新しいところです。岡山市としましては、障害の有無にかかわらず、あらゆる人の尊厳が守られ、地域で安心して暮らせる共生社会の実現に向けた様々な施策を行ってまいりたいと思っておりますので、貴協会の皆様方のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。