「 令和6年度 基本方針について 」

公益社団法人 岡山県難聴者協会 会長 森  俊己

 超高齢社会を迎え、日本の難聴人口は確実に増加しています。全国で1,500万人とも言われていますが、岡山県においても相当数の難聴者が散在していることが容易に想像されます。障害者手帳の交付に該当しない方も多く、社会福祉サービスの谷間におかれている方も少なくないと思われます。聴覚障害、特に難聴は「見えない、体験することが難しい障害」であるため、理解されにくい現実があります。それでもその人らしく生き生きと暮らせる社会であってほしいと願い、そのための支援の充実を働きかけていきたいと考えています。限られた数人が走り回るのではなく、多くの声や力を集めて難聴福祉を推進していきたいと思います。皆様のご協力を切にお願いします。

 今期は、次の3つに注力したいと考えます。

1、事務員の雇用

 事務局強化のため、新しい試みとして事務員を雇用しております。いつまでも会員・役員の無償の活動に頼っていたのでは運動体として限界があります。成果を上げつつある体制を維持するためには、財政の健全化が不可欠であり、この度「継続寄付」を開始し、広く募集いたします。月500円から始められる、いくつかのプランを用意しています。一人でも多くの賛同者を得るために広報活動の充実を図り、皆さまご自身のご協力と、お知り合いの方への声掛けをお願いしたいと考えています。

2、広報活動の充実

 タイムリーにホームページを更新します。岡山県難聴者協会の活動内容の紹介、「難聴」の啓発活動にも力を入れ、広く賛同者を募ることを目指します。

3、難聴者の「居場所」としての協会

 社会が「聞こえる」ことを前提に成り立っている以上、そうでない者は社会的に生命を脅かされ、孤立を招きやすい状況に置かれているといえます。ここに来れば仲間がいる。あなたらしく存在することができる。気兼ねのない場所でリフレッシュして、再び社会に飛び出す活力を養える居場所としたいと考えます。