新年度の始まりにあたり

新年度の始まりにあたり
   公益社団法人 岡山県難聴者協会 会長 妹尾克己

二〇二一年度の始まりに当たり今年の抱負について書こうとか思いました。しかし、まだコロナ禍が収まっていない状況では、なかなか計画通りにはいかないのではと思います。この原稿を書いているとき、非常事態宣言が解除されましたが、感染者が再び増加に転じている数字が発表され、医療の専門家からは、リバウンドの恐れがあるとの声明が出されました。行楽シーズンでもあり、長い自粛生活の後だけに、人々が動き気も緩んで、密着する場面が増えれば、再び緊急事態宣言となることも十分考えられます。ヨーロッパなどでは変異ウイルスによる第四派が広がり、対応に苦慮しているとのことです。オリンピック・パラリンピックも、外国人受け入れはしないことが決まり、聖火リレーが始まりましたが、どうなるのかまだ先は見通せない状況です。
ワクチン接種も準備がなされ、供給の遅れで、岡山市では五月半ばから高齢者向けに開
始されるようですが、難聴者が不安なく接種が受けられるよう配慮がなされることを望みます。そのためには関係機関への要望もしていかなければならないと思います。皆様におかれましても、二ページに接種についての概要を掲載していますので、心構えをしていただき、対応していただければと思います。
良い話題が少ないので閑話休題します。私事ですが、昨年の自粛生活の中で、野菜作りや果樹育てを始めました。果樹は初めてのものが多いです。桃・栗三年柿八年と言われるように、種からだと時間がかかるので敬遠していました。挿し木で出来ると知ったのは最近です。去年苗木を買ったものもありますが、剪定をし、枝を鉢に挿し植えして様子を見ていました。イチジク、ブルーベリー、キウイなどです。冬の間は枯れてしまったような感じであきらめていましたが、三月半ばを過ぎたころから、芽がふくらみ、葉がのぞき始めました。新鮮な驚きを感じて、今は毎日様子を見るのが楽しみです。植物もやがて来る春を、ホープを持って耐えていた。そんな感じを持たせてくれることに感謝したいです。