2020年2月号巻頭言

新年のごあいさつ

公益社団法人岡山県難聴者協会

会長 妹尾 克己

新年あけましておめでとうございます。令和の最初のお正月、皆さまいかがお過ごされたでしょうか。昨年は岡山県難聴者協会創立50周年の年であり、記念行事を行うことができ、皆様のおかげで次の50年へ向けて歩みだすことができました。厚く御礼を申し上げます。

協会として続けて取り組んでいきたいことは、

1、会員や支援してくださる方を増やすこと

会員数が減ってきています。高齢化が進み退会される方がおられる一方、若い方の入会がほとんどありません。どこの協会も同じ悩みを抱えて苦慮していますが、入会していただける魅力ある協会を作っていくことがまずは大事なことと思います。

2、加齢性の難聴への理解と対応を急いで頂きたく働きかけていくこと

この問題の重要性を伝えようと昨年シンポジウムを開催しました。多くの方が参加してくださり、皆さん関心を持っておられることが分かりました。さらに進めていくことが大事であると思います。

3、毎年のように起こる災害、その対策に皆さんの意識が高まるよう様々な情報を提供していく事

具体的には岡山県によるセルフプランの作成が進められており、これに沿った形で日頃から自助意識を養っていただくようお伝えしてまいります。

4、難聴者の生活の向上、特に就労に関する実態を明らかにし、改善の方策を考えていく事

難聴者の就労については、ここ数年課題としてきましたが、なかなか進んでいません。ITの発展、ロボットの導入など、ここ数年のうちに労働形態や職種そのものが大きく変わると言われています。広い視野で考えていく必要があり、多くの方との共同作業が必要だと思っています。

さしあたっては、50周年誌の刊行と、シンポジウムの冊子の発行に取り組んでいきますので、皆様のご協力お力添えをよろしくお願いいたします。

新年のテレビを見ていますと、今年は5G元年とか。情報テクノロジーが益々発展して便利な?世の中になると言われています。音声が文字で伝えられるようになる技術も進んでいくでしょう。一方で人と人の直接の繋がりが薄くなる恐れもあります。難聴者の人権と生活を守ってくれる対人援助・支援者としての要約筆記の方々に期待したいです。よろしくお願いいたします。