新年のごあいさつ(全難聴理事長・岡山県難聴者協会会長)

2022年1月号巻頭言

「新年のごあいさつ」
一般社団法人 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会 理事長 新谷友良

 明けましておめでとうございます、新型コロナウイルス感染拡大で大変な毎日が続く中、加盟協会の皆さまには様々な面で全難聴の活動を支えていただき感謝申し上げます。
 すでに「全難聴便り」などでご連絡しておりますが、昨年6月全難聴は通常総会をオンラインで開催し、加盟52協会のうち出席36協会、表決委任16協会で無事事業報告・決算報告の承認を頂き、新たな役員を選出することが出来ました。改めて加盟協会の皆さまにお礼申し上げます。また、総会の席上、全難聴の活動に対して多くの忌憚のないご意見を頂きました。全難聴の活動に対する皆さまのご提案・ご期待に応えるよう、役員一同心を新たにして今年の活動を行ってまいります。
 昨年は、障害分野では障害者差別解消法の改正が実現し、事業者においても合理的配慮の提供が努力義務から法的義務に改められました。また、障害者福祉に係わる障害者総合支援法の見直し議論が継続され、全難聴も障害認定の見直しや意思疎通支援事業の改善などの意見を提出しました。これらの団体意見を踏まえて、社会保障審議会障害者部会で障害者総合支援法改正についての中間報告がまとめられる予定となっています。
 このような法整備の進展は、障害者権利条約の批准を受けた国内法整備の一環であり、昨今各方面で取り組まれているSDGsなど多様性を許容する共生社会実現への取り組みが後押ししています。そのような歩みの一方、私たちの周りでは社会の格差が広がる現実を実感します。災害・疫病などがもたらす社会の緊張は私たち社会的弱者を直撃します。新型コロナウイルス感染拡大の中で、多くの感染者が自宅療養を余儀なくされました。幸いにして深刻な事例には接していませんが、周りとのコミュニケ―ションが出来ないままに自宅療養を強いられている一人暮らしの高齢難聴者の毎日が大変心配です。
 今年も、新年のご挨拶に適切な言葉が見つかりません。現在小康を保っているコロナ感染も、新たな変異ウイルスの出現などでどのようになるか予断を許さない状況です。ワクチンに加えて治療薬が普及し、インフルエンザなどと同様なコロナとの共存が可能となるまで、皆さま力を合わせて何とかこの一年を乗り越えてまいりましょう。皆さまのご多幸をお祈りします。

2022年1月号あいさつ

「新年のご挨拶」
公益社団法人 岡山県難聴者協会会長 森 俊己

 新年あけましておめでとうございます。
皆様がたにおかれましては、ご家族お揃いで気持ちもあらたに新しい年を迎えられた事とお慶び申し上げます。
 聞こえない、聞こえにくくても、すべての人がその人なりに能力を発揮して暮らせる社会の実現のためにこの協会はあります。そのためには皆さんの「声」が必要です。小さな声も集まれば社会を動かせると信じています。メールは元々、聞えない人に情報を伝えるために開発されたツールです。今はあらゆる方面での利便となっています。車椅子のスロープもそうですね。私たちのためにこうして欲しいという声は、いずれ多くの人にとって暮らしやすい社会につながる事でしょう。皆さんの少しの勇気が共生社会を作ります。
 昨年一年は、コロナ禍のただ中で致し方ないとは言え、皆さんが集まるような行事の開催が出来なくて申し訳なく、また残念でした。難聴者は情報障害者であり、コミュニケーション障害者といっても良いと思います。コロナ蔓延の中でのマスク等の社会におけるコロナ対策は私たちが望む聞き取りやすい方法の真逆を方向付けていて、コニュニケーションへの大きな壁となって立ちふさがっています。一日も早い終息を願うばかりです。
 半面、悪い事ばかりではなく(対面が一番良いのは論を待たない)オンラインなどの活用が飛躍的に進んだという面もあり、遠隔地でのイベントであるとか、自宅に居ながら情報を共有する事が出来るようになりました。これはコロナ終息後も活用されることが容易に想像され期待しているところです。
 末筆になりましたが、皆様の益々のご活躍とご健康を祈念して、私の新年のあいさつとさせていただきます。本年も御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。